カシュガル観光

カシュガルは、古いペルシャ語で玉の集まる所という意味で、東トルキスタン西部の中心都市として、シルクロード貿易とともに栄えてきた古い町です。カシュガル地区はユーラシア大陸の中部、中国の北西部、新疆ウィグル自治区の南西部、東経71°39’-79°52'、北緯35°28'-40°16'の間に位置しています。東はタクラマカン大砂漠、北東はアクス地区の柯坪県、アーバード県、北西はクズルスキルギス自治州のアルトウシュ市、烏恰県と阿克陶県,東南は和田地区の皮山県と繋がっています。西はタジキスタン、南西はパキスタンと隣接し、境界線は888キロをわたっています。周りはアフガン、ウズベキスタン、インドと接しています。総面積は16.2万平方キロ、東西の幅は約750キロ、南北の長さは535キロあります。年々漢族移住者が増えているため思いのほか漢族の住人が多く感じられるが、中国で最もウイグル色の強い町であることは間違いありません。少し町から出れば、ウイグル農民の昔ながらの生活をかいま見ることができます。

カシュガルの三面は山に囲まれ、一面は開いています。北は天山の南脈が横になり、西はパミール高原が立ち、南は東西に走るカラ昆山を控え、東は限りないタクラマカン大砂漠が広がっています。多くの山と砂漠に囲まれた葉尓羌河とカシュガルガル河沖積平原は宝石のように中に嵌れています。地形は南西から北東へ傾いています。地形の構造はタリム盆地、天山、昆山の地向斜褶曲帯を主とした構造ユニットからなっています。インド洋の湿潤気流と北極海の寒気が着きにくいことから、カシュガルの熱く乾燥な温帯砂漠気候を形成しています。山の雪水はオアシスの開発に良い条件を与え、カシュガルガル河と葉尓羌河という二つ有名な大きなオアシスを形成しています。域内の最も高い山チョゴリ峰の海抜は8611m、最低所のタクラマカン砂漠の海抜は1100m、カシュガル町の平均海抜は1289mです。

カシュガルは多民族が居住している地区であり、多くの民族は昔からここに住んでおり、経済と文化の発展を促進しています。長い年月をわたって各民族の人々は互いに協力、影響、融合し、現代的な民族の発展を遂げています。ウィグル族、漢民族、タジク族、回族、キルギス族、烏孜ビュイック族、カザフ族、ロシア族、ダフール族、モンゴル族、シボ族、満州族など31の民族はここに居住しています。

カシュガルは暖温帯大陸性干ばつ気候に属し、四季がはっきりとしており、日照時間が長く降水が少なく、年平均気温が11.7℃で、年平均降水量が61.5ミリです。

カシュガル市は中国最西端にある辺境都市であり、昔は疏勒と呼ばれ、歴史上の有名な「安西四鎮」の一つです。2000年以上の歴史を持つ古い町です。1952年に市と認定されたばかりのカシュガル市の総面積は554.8平方キロ、六つの郷、二つの鎮、一つの牧場、四つの町中事務所を管轄しています。人口は41.513万人(2012年)、ウィグル族の人口が最も多く、総人口の82.8%を占めています。濃厚な民族風情を満ちている所であり、「カシュガルに行かないとまた新疆に至らない」と言われています。

カシュガルの周りは八国と接しており、中国は西に向かって開放する重要な窓口であり、戦略地位がとりわけ目立っています。1984年、国家乙級対外開放都市と指定され、1986年、中国歴史文化名城と認定され、2004年、中国優秀観光都市に選ばれていました。

ここはウィグル族文化の発祥地であり公主堡エイティガールモスク香妃墓などの歴史文化遺跡が国内外で広く知られています。独特な高床式民居、迷宮式の古めかしい町並みはウィグル建築文化の神髄を凝らしています。世界で名を馳せた『突厥語大辞典』と『福樂智慧』は民族文化の智慧の結晶と称されています。奥深い文化、濃厚な民俗風情、麗しい自然風光を持つカシュガルは世界各地の観光客を引き付けています。