怪樹林
怪樹林は内モンゴル族自治区の額済納河旗達来呼布鎮から西南に28キロほど離れた所にあります。ここはかつてうっそうと生い茂った一面の胡楊(コヨウ)林でしたが、額済納河の川底が変更して水源が絶たれたので、枯れてしまいました。枯れたコヨウ(胡楊)がいずれも怪しい形をしていて「怪樹林」という名前が出来ました。
伝説によると怪樹林は黒将軍と兵士たちの不死の魂の化身だと伝えられています。記載によると黒城を守る将軍は敵軍に攻められた時、凛々しく危険に臨み、必死でも城を守り抜こうとしました。結局、城から撤退した時、怪樹林のところで兵士たちと共に潔く戦士し、とうとう不死の「怪樹林」に変えてしまったそうです。
コヨウ(胡楊)はモンゴル高原に生えた落葉喬木であり、寒さや乾燥に強い樹木として注目を集めています。自然界の中で極めて珍しい樹木だと言われます。更にコヨウ(胡楊)は傷みにくい樹木なので、幹などが枯れたにも関わらず、厳しい環境や日照などにも耐えられることができます。そのためにずっと元気な姿勢で砂漠に臨むことができます。林に入ると周囲に形の珍しい幹が入り乱れたりします。あたかも、怪しくて恐怖な世界に迷い込んだような錯覚に陥ります。人々にいつも寂寞や寂しさを感じさせます。荒涼たる砂漠、青空、枯れた樹木並びに夕日が共に怪樹林の見どころを構成しています。形の違う樹木がまた学者に「生命力の強いもの」に喩えられており、文学作品の題材にされます。