河南省安陽殷墟
2006年世界遺産登録。河南省安陽市にある古代中国殷王朝の遺跡。1928年から考古学者を中心に遺跡の発掘調査が行われた。日中戦争のため中断を余儀なくされたが、1950年に発掘調査が再開され、1986年までに15万件の甲骨が確認されている。現在も調査が続いているが、発掘したものは甲骨だけでなく、殷代の青銅器や多くの遺跡、墳墓も発見されている。22代帝であった武丁の王妃、婦好の墳墓は1976年に盗掘されていない状態で発見され、墳墓からは殉死者や副葬品などがともに発掘された。これらの遺跡は古代中国を知る貴重な手がかりとなり、最も重要な文献として位置付けられている。