寒い冬に炎のように感じた桂林の紅葉

2013年12月31日桂林の生活

 桂林では12月の下旬に入ると気温が冬並みに下がります。それに従い、北方の山岳地帯では霜が断続的に降りるようになります。朝晩の桂林の町でも北寄りの風で体感温度ではかなり冷え込みます(正直に言うと桂林の町は霜がめったに降りないです)。ところがこの冷え込みのおかげで町の楓の葉っぱが徐々に赤く染まり、冬を迎えた桂林の町を化粧するのです。特に七星公園の中にある楓は一斉に寒気の中で元気よく紅葉に変身して市民たちや観光客の目を楽しませてくれます。ほぼ一年中緑の植物に見慣れたり飽きたりした市民にとって赤色に染まった楓は特別の趣きがあるもののように感じます。公園の近くを通る七星路の並木でも同じ赤色に染まっていて、思わず通行人の目を引きます。この点で言うと寒い冬の中で桂林の観光に一役を買ったのは紛れもなくこの楓の紅葉ではないでしょうか。紅葉は紅葉としてこの最後の出演を終えると、寂しく地面に落ちてしまうのです。これを考えると何となく悲しい思いがしないではいられないです。
 中国では楓の紅葉に対する愛着は昔からあり、最も有名な言葉としておそらく唐代の杜牧の「霜葉紅于二月花」(霜葉が二月の花よりも紅なり)ではないでしょうか。時代が進んだからと言ってこの愛着が色褪せせずに逆に新しい思いが多く込められたのかもしれません。楓は寒さの試練に耐えられて初めて赤くなります。我々人間は紅葉のように厳しい試練を経て初めて生い立つことができるのです。そしていくら寂しい冬でも、その美の発見に努めたいならば、きっとどこかで美しい景色を見つけることができるのです。…このように紅葉は色々と我々に語ってくれたようにも思います。
 せっかくの紅葉を鑑賞してもらおうと、最近、桂林の新聞などの紙面にもよく紅葉の便りを載せて広めます。そのために七星公園の紅葉狩りに訪れた客も少なくありません。間違いなく寒い冬の中、炎のように見える紅葉は一縷の温もりのように人々の心を暖めてくれます。


















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作者:( 「ふれあい中国」)

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