清音閣
清音閣は峨眉山の牛心嶺の下方に位置し、黒水と白水が合流するところにあります。何百も何千とも思える白い糸のように流れ落ちる滝が渓谷に気持ち良く響き、驚くほどの透明感を湛えています。また流れる綺麗な水の音がよく耳にも聞こえ、これを楽しめることが昔からの風流とされ、晋の時代の有名な学者である左思の言葉に「糸と竹を言わず山水に清音があり」(ここの自然山水により、奏でられた音楽がよく聞こえ、あえて管楽器と弦楽器を聞く必要はない)という名句があります。これに因んで「清音閣」と名付けました。人々の美学に基づき、二本の小橋の上に立ち、この人気が高い流れの音に耳を傾けることを「双橋清音」とまとめました。こうして清音閣は峨眉山における「第一の風景」と呼ばれるばかりでなく「峨眉十景」にも含まれることにもなっています。
約1200年前の唐代から、清音閣のこの風流と思われた水の音を聞き、この世にまたとない雅さと思って、高く評価した文人や学者がすでに現れました。特に静かな夜中に水の音を聞いて楽しむのが最高だと認められました。
この清音閣の辺りは海抜710Mであり、植物の生長にもふさわしく、昔から様々な樹木や草花が植えられてきました。これらの逞しい緑の植物とコントラストよくできているのが何と言っても古風の赤色に染まった伽藍や建物のどです。この伽藍は臥雲寺と呼び、唐の僖宗年間に建立したものであり、本堂には釈迦様、文殊菩薩、普賢菩薩が祭られています。このような濃厚な緑の木々に囲まれ、物静かな伽藍の境内に立つと思わずお釈迦様に対する敬虔な信奉心が湧いてこられます。更に観光客がここに来たら、どこからともなく、清くて気持ちの良い名前も知らない花の香りが漂い、陶酔の境地に誘われるのです。
普段の仕事やビジネスに疲れたあなたは心身ともに一休みしようとすれば峨眉山の清音閣を訪れてみていいです。ここにあるホテルに泊まり、夜になってすべての悩みを忘れて心を静めて、音楽よりも妙味のあると考えられる清音閣の水の音を思う存分に楽しんでもよいです。これがあくまで雄大な山である峨眉山に親しみ、ストレスの解消に役に立つことなのです。