海螺溝
海螺溝は四川省甘孜チベット族自治州の東南部、貢嘎山の東麓にあり、青蔵高原の東側の極高山地に位置する海抜2850mと低海抜な東アジアの現代氷河として知られています。
ここには高さは1080m、幅は0.5~1100mの中国で最も高いアイスフォール(氷の滝)があり、流量の大きな鉱泉もあります。さらに原始林や高地氷蝕山など自然環境が豊かで、数多くの珍しい生物が生息しています。それに呼応するように金山と銀山が聳え立つ様子も日差しに照らされて輝きながら、より一層美しさが増しています。
貢嘎山の頂上から東側は険しい高山の谷間で地形も激しい斜面になっており、大渡河がまるで咆哮するように音を立てて谷間を流れています。この直線距離にして約30㎞、高低さ6500mの珍しい谷間に海螺溝は位置しており、複雑で地形と特殊な気候で形成されています。低地は一年中春季で草木が青々と茂り平均気温は13℃ほどで、海抜5000m以上の高地になると万年雪に包まれ、平均気温は-9℃ほどになります。氷河は原始林から約6km伸びており、氷河と森林が共存している絶景が広がっています。
海螺溝は高度ごとにロープウェイが結ばれており、各ポイントで美しい景観を楽しむことができますし、氷河ハイキングも可能です。
海螺溝には大自然が生み出した5つの絶景ポイントがあります。
「金山日照」
海螺溝は海抜6000m以上を越えるポイントが45箇所をあり、そのすべてが銀色の雪に囲まれており、晴天の時は朝日の光に浴びて金色に染められて、さん然と光を放つように輝きます。
「氷河の流れ落ち」
海螺溝の低地では高く険しい山の谷間から流れ落ちてくる氷河を見ることができます。その高さは1000mを超え、幅1100mのアイスフォールがいっせいに流れてくる様子は壮観で、海抜3200m地点にある展望台からも確認することができます。
「雪谷温泉」
海螺溝には天然の温泉が多く存在し、海抜が最も高い温泉は水温90℃で、高度が低くなるごとに水温も低くなります。温泉の蒸気が原始林の常緑樹と野花など間から空に舞い上がり、空から降る雪と混じりあいロマンチックな雰囲気を生み出します。
「海螺溝原始林」
海螺溝には70?に及ぶ原始林が存在し、山道に沿って進んでいくと幻想的な植物景観が広がり、辺りにはサルやパンダなどの可愛らしい動物の姿を見ることもできます。
「チベット族風俗村」
海螺溝が位置している甘孜チベット族自治州内には広大な高原があり、その恵みを受けて18の県でチベット族の人々が生活を営んでいます。色とりどりの民族衣装や感慨深い民族舞踊など生活の一つ一つは雄大な自然と融合し、彼ら民族独特の風俗と文化を生み出しています。