パンコル・チョーデ(白居寺)
パンコル•チョーデ(白居寺)はギャンツェ県東北部に位置し、標高は3900mに至ります。パンコル•チョーデはチベットの各教派が共同で創建し、サキャ派、ゲルク派など教派が一つの寺院に共存していました。そのためパンコル•チョーデでは各教派が5、6個の扎仓(仏堂)を持ち、チベット仏教の歴史上でも特殊な影響を受けた寺であると言えます。
パンコル•チョーデは塔と寺の2構造を持つ典型的なチベット仏教の寺院建築であり、寺の中に塔があり、塔の中にさらに寺があります。これは13世紀末~15世紀半ば、シガツェにおける寺院建築の典型的な造りであり、唯一、寺塔とも完全に保存された大型建築群でもあります。また、地形をうまく利用した建築配置と「十万仏塔」を持ち、チベット仏教各教派に対する高い包容力で人々に「チベット塔王」と称され、敬仰されています。そして独特の建築や彫塑、壁画などの芸術性も高く評価されています。