螺髻山

螺髻山は四川省涼山イ族自治州の西昌県から30㎞離れた場所にあり、総面積2400?、観光区域面積は1083?で主峰の標高は4359mに達します。峨眉山と姉妹山といわれ女性の螺のような髻の形をしていることから名づけられました。(峨眉山は女性の細い眉の形から)

螺髻山は漢の時代から仏教の聖地として数多くのお寺が建立され、唐の時代になると大規模な法会が行われ、螺髻寺だけで3000人余りのお坊さんがいました。唐の時代の末には戦乱などで、法会が次第に衰退し峨眉山に移設したことから、螺髻山がきっかけで峨眉山が栄えたといわれています。また、水は澄んで谷が静かで「仏教の仙境」と讃えられています。

螺髻山には第四紀から無傷で保存されてきた天然の氷河博物館として中国でも珍しく、古代氷河遺跡の角峰や刃脊、くぼ地、氷原石山、モレーン?レーク(氷の侵蝕とふさぐ作用でできた湖)などの様々な景観を見ることができます。そのうちモレーン?レークのほとんどは海抜3650m以上にあり、1年中に水が溜まっているものが50箇所以上、水面幅は200~300mほど、円形や長円形で水深は約8mです。この水は湖底の石や植物、腐植質の影響で色鮮やかな色彩を呈しています。また、高く聳える螺髻山は高度によって気候帯の分布が顕著に分かれています。その上人が足を踏み入れない独特の封鎖された地理環境から原始林や珍しい動植物と茸が多く存在します。

次に螺髻山の観光ポイントをご紹介します。

「氷川侵蝕遺跡」
螺髻山には世界で最も広く無傷で保存された氷川侵蝕遺跡が存在します。高い峰々が立ち並び、モレーン?レークが多く分布しています。

「氷川角峰」
七十二峰と言われ、ピラミッド形をして海抜4000mを越える主峰(駱駝峰)の背に雄大に立ち並んでいる峰群で、4000mを超える峰々が58もあります。

「つつじの花」
螺髻山には何十種類ものつつじの花があり、春には無数の花々が咲き乱れ山の景観をさらに彩ります。つつじの花はこの地で生活する少数民族?イ族の迎賓花で、最も貴重とされているのは杏色のつつじです。

「温泉滝」
螺髻山の東坂にあり、水簾洞といわれています。

「仙人洞」
全長10㎞以上の巨大な鍾乳洞で、洞内には様々な形をした鍾乳石があります。また、イ族では神が住んでいる場所と考えられています。