黄花溝草原
黄花溝草原は世界の三大高原地帯の草原の一つとして知られています。よく「南に九塞溝あり、北に黄花溝ある」と言われています。黄花溝草原は内モンゴル自治区の烏蘭布察市の察哈尓右翼中旗に位置しています。北京に最も近い草原として430キロ離れています。そして内モンゴル自治区の省都である呼和浩特市から110キロ離れ、呼和浩特市の白塔飛行場にも95キロ離れています。
黄花溝草原は歴史上、「九十九の泉」とも呼ばれ、歴代の皇帝が何人かここに足跡を残したことがあります。戦国時代と秦の時代に築いた長城の遺跡も数多く保存されています。チンギスハンの三男である元太宗の窩濶台が黄花溝を陣地の指揮所としたことがありました。今でも彼らの武器を収めた倉庫や点将台の遺跡が完璧に残っています。
黄花溝草原は平均海抜が2000Mであり、面積が延べ600平方キロメートルにも達しています。典型的黄山芝原に属しています。陰山北麓にあり、大青山の東にある黄花溝草原は第四期氷河期に起きた代表的地質遺跡だと言われます。地質の構造が複雑であり、山間部に分布した大量の火山岩が今まで約1億年の歴史があるとされます。独特な地形から「大青山地質博物館」という別称があります。ユニークな地理環境に恵まれる黄花溝草原は年平均気温が7度であり、「6月の雪と真夏」という言い方が流行っています。そのためにここが稀にない夏の避暑地として利用されています。
夏にあると黄花溝草原の周辺に咲き誇る各種の花が見どころとなります。目にいっぱい映る黄色い花が水色の胡麻の花や白い百合、ピンク色のカーネーション、黄金色の金蓮花、赤色の躑躅などと呼応する世界に息を飲みます。更に田圃に一面の菜種の花や向日葵の花はこれらの花の世界と相まって共に「憧れの花園」に構成します。巨大な岩山、流線形の山並、うっそうと茂る森、形の変わる柳、見渡す限りの白樺林、これらが静謐かつ神秘な景観を作り出しています。涼しい秋に来ても童話の世界に迷い込んできたような気がします。
アジア一と誇る風力発電所と言われる黄花溝草原に今まで千本以上の風力発電の「巨人」が整然として並んでいます。これらの「巨人」が地域の発展や国民の生活に清潔の電力を供給するばかりではなく、観光の一大風景ともなっています。毎日の朝焼けと夕焼けと共にする「巨人」が黄花溝草原のシンボルマークのようになっています。ここは夜空を過る流れ星を鑑賞するには欠かせない絶好な場所だと認められています。
黄花溝草原はカプッルたちが好んで屋外での記念写真を撮る場所であり、毎年多くのカップルが車でここを訪れることが話題になっています。同時にここは中外の民族間に行われる国際交流の舞台であり、大型の映画作りのロケーションでもあります。
黄花溝草原は観光と宿泊施設として草原城堡酒店と窩濶台蒙元文化旅遊渡暇中心が揃いました。