ユムブラカン(雍布拉康)
ユムブラカンはチベット山南地区乃東県の東南部に位置し、扎西次日山という山の頂上に聳え立っています。ユムブラカンは第1代チベット王・ソンツェンガンポ(松賛干布)が建造したチベットの歴史上最古の宮殿で、母鹿の後肢のような地形をした山に建造されたので「雍布拉康」と名付けられました。(チベット語で、「雍布」は「母鹿」、「拉」は「後肢」、「康」は「宮殿」という意味があります。)
ユムブラカンには2000年以上の歴史があり、かつてはソンツェン・ガンポと文成姫が夏の宮殿として使用し、その後ダライ・ラマ5世によって増築されてゲルク派寺院に生まれ変わりました。主に数階の建物で構成された前部と方形の望楼式建物で構成された後部の二つに分けられます。
宮殿内には釈迦牟尼像やソンツェン・ガンポ、文成公主等の塑像が祭られています。また、宮殿内に描かれた壁画には生き生きとした第1代チベット王の歴史が語られています。