アクス(阿克蘇)地区は香江天山の南麓、タリム盆地の北縁に位置し、総面積は13.25万平方キロメートルあります。東はバインゴリンモンゴル自治州と繋ぎ、南はタクラマカン砂漠とホータン地区を隔て、南西はカシュガル川、クズルス・キルギス自治州、北西はキルギスタンとカザフスタン共和国と隣接し、北は天山を分水嶺にし、イリ・カザフ自治州と境を接します。アクス地区は8県・1市、84の郷鎮、48の国営農業と林業牧場を管轄しています。新彊生産建設兵団農一師、その所属のアラル市と16の団場がアクス地区に分布しています。
アクス地区の住民はウイグル族が主体で、36の民族が集まっており、 総人口は220万人、それぞれはウイグル族74.6%、漢族24.1%、その他の民族1.3%占めています。
アクスは暖温帯乾燥気候区に属し、降水量は少なく、蒸発量は大きく、気候は乾燥です。アクス新大河、老大河、多浪河は市内を流れており、年径流量は114億立方メートル、地下水貯水量は5億立方メートルに達しています。その他に天然河川、湖沼、と人工で掘り出した運河からなるウォーターネットワークは限りなく、生い茂ったオアシスと水田に十分の水分を与えています。
アクス地区は気候が穏やかで心地良く、物産が豊富で、歴史の文化的基盤は手厚く、昔から「塞外の江南」、「野菜や果物の故郷」、「歌舞の故郷」と称されています。地勢は緩やかで、土層は深く、水源は十分、光熱資源は豊富、年間太陽輻射量は130~141キロカロリー・1平方センチ、年間日照量は2855~2967時間、無霜期間は205~219日、昼夜の温度差は大きく、農、林、牧、漁業の発展に適しています。
アクスはオアシス、湖沼、砂漠、山地など多くの地形を持ち、特色ある自然景観を生み出し、観光資源はとても豊富です。「晴川煙樹」、「雲懸玉峰」、「煙籠多浪」、「沙海コヨウ」、「古寺晨唱」、「渾河古渡」、「三熟奇桑」、「艾湖帰舟」、「古崖幻影」、「長虹旭日」といった十景が広く知られています。
アクスは古シルクロードの要所であり、漢代に北道と言い、後に中道と呼ばれました。域内に観光名所が多くあります。天山第一峰と称される托木尓峰、限りないタクラマカン砂漠、中国最も長い内陸河であるタリム河は「一峰一漠一河」といった奇妙な生態景観を醸し出しています。
アクス地区は美しい自然風光があるほかに、民族特色ある人文景観を持っています。西域三十六国中の「亀ジ古国」の遺跡はクチャ県の中にあります。両晋時期に造営した有名な中国四大石窟寺の一つである克孜尓千佛洞、庫木吐拉千佛洞など石窟寺群は外来文化と中国伝統文化との融合したものです。その他に有名な昭怙厘大寺、漢代狼煙、古代製錬遺跡、イスラム教遺跡クチャ大寺などがあげられます。悠久たる歴史と素晴らしい文化はアクスユニークの古亀樂舞などの芸術神髄を生み出しています。