岜沙の民族風情
ミャオ寨の人達は「秦の時代の髪型、漢の時代の服装」と呼ばれています。男性はいつも火縄銃を肩に担いでいるため、「中国最後の銃部落」とも呼ばれます。鄙びた所にあり、外部からのカルチャーショックも少なく、今でも古風や独特な文化と習慣を保っています。男性は髪型を重んじ、頭のまわり髪を落とし、中央の部分だけ残して髷にしています。このような姿は、蚩尤の時代から伝えられ、これまで中国で見られる最も古い男性の髪型です。火縄銃と腰刀を身につけ、自家製の襟なし右開き袴を穿き、青布袴を穿き、袴裾が肥大し、大昔の武士を思わせます。彼らは太陽神を崇拝し、集会の時に蘆笙を吹き、男女一同が列を作って太陽の升る所に向かい、七歩進んだ後に蘆笙を鳴らして踊ります。集会の場所は蘆笙堂で、これはミャオ寨辺の山腹にある平坦なところで、バスケットボールコートの半分ぐらいの大きさです。ここは岜沙の神聖な地です。寨の重大な祭祀活動はすべてここで行われます。
男児は7 ~ 15歳の間に必ず一回の成年式を行わなければならりません。成年式の日、男児は同じ年齢の仲間を誘い、山に行って鳥を狩ったり、水田でドジョウを捕ったり、川で魚を捕ったりします…その収穫量が多いほど、将来の腕は期待されます。そして、仲間たちが彼の家に集まって、捕まえたものを一緒に食べます。本族の鬼師が髪を剃り、先祖伝来の厳格な儀式を完成させます。父親の作った火縄銃を手渡され、人生が独立の段階に入ることを示します。
赤ちゃんが産まれると、親はそのために木を植えます。この木を子供の「生命の木」として育て、死亡するまでその成長に伴います。人が亡くなると、その家族は、親が植えていた「命の木」を切り落とし、ひつぎを作るのです。家族は亡くなった人を埋葬した場所に、新しい苗木を植え、その続きを示します。これが、岜沙ミャオ寨の「樹木葬」という習慣です。