合浦漢墓群

国家重要文化財に指定されている合浦漢墓群は北海市合浦県廉州鎮に位置し、その広さは東西に約5km、南北に13kmと広大で、敷地面積は約69?に及びます。漢の時代の社会階層を中心とする漢墓が約7000個も存在し、そのうち400個あまりが発掘され、東漢時代の銅製の急須や古代ペルシャから輸入された瑠璃杯などの1万件以上の文物が出土しました。2008年に合浦漢墓群遺跡の上には漢墓博物館が建てられ、古漢墓や遺跡から出土した品々が保存展示されています。館内は青銅館、陶器館、海のシルクロード館という3つの展示室に分かれています。

 歴史を紐解くと、かつて漢の時代の中原地帯やこの地域の商売人たちは磁器や布、蜀錦などを船に乗せて、北部湾を出発し印度を経由してローマやエジプトなどに輸出していました。その路線は有名な海のシルクロードを通っており、合浦県は古代中国と世界の交流を担う重要な港の一つでした。発掘された漢墓の中には様々な副葬品が数十品から数百品ほど共にあり、金や銀、玉石、磁器などのほかに瑠璃や瑪瑙、水晶などといった輸入品も多く含まれています。