鳳凰古城

2009年04月03日中国観光ガイド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 鳳凰古城は湖南省吉首市南部に位置し、清代康熙39年に建築された300年以上の歴史を持つ街です。
 鳳凰城内へは自動車が入れませんので、県政府賓館の前でバスを降りて旅館まで歩いていくことになりました。情緒ある石畳の路地が古い建物の間を縫うように続いており、時代を感じさせる灰色の煉瓦壁が狭い道を挟んで迫ってきます。小民具や土産物を軒下に並べたお店が立ち並ぶ通りを15分ほど歩くと、旅館街の一画に出ました。旅館は川沿いに建てられていて、私たちの宿には風格ある字体で「小城居客桟」と彫られた看板が掲げられていました。川辺に面した門を開けると、イルミネーションで建物が飾られていました。真正面の建物はバーになっていて、バンド演奏のギターの響きが軽快に聞こえてきました。
 夕食後、街をぶらぶらと歩いてみました。二階建ての屋根付きの橋(虹橋)を渡って対岸へも行ってみました。通りは地元で有名なお土産の生姜飴、絵付けTシャツの実演販売、創作物の藍染、刺繍などの中国風の小物などの店で賑わっています。また毛糸で編んだ子供の靴や帽子などはとてもかわいくて、私に赤ちゃんがいたら絶対買ってしまいそうです。
 ホテルに戻ってシャワーを浴びると、もう11時になっていました。賑やかだったギター演奏の音もいつの間にか消えて、代わりにせせらぎの音が心地よく眠りを誘います。
 翌日の朝は地元で人気のあるビーフン屋で朝食を取ってから、遊覧船の埠頭へ歩いていきました。岸辺には水中に建てた柱で支えられ、川の上に張り出した吊脚楼と呼ばれる家がずらりと並んでいます。対岸では少数民族の衣服をまとった女性が砧を使い洗濯をしていました。私が住んでいた田舎(桂林市全州県)でも、今はなかなか見ることができない風景で、とても懐かしく思いました。川の水は澄んでいて、船が進むのに合わせて水草が揺ぐ様子は江南風景画の中にいるような感じでした。橋も様々で、木の両側を繋いで作った橋や、石を向こう岸まで並べた跳岩橋もあります。私も渡ってみることにしました。木橋は狭く1人で通っても川に落ちそうなのに、向こう側からも橋を渡る人がいて、背中合わせになって道を譲るしかありませんでした。「川に落ちるんじゃないか」と、とても心配でした。もし、すれ違う人が太鼓腹だったらもっと怖いでしょうね。
 船着場に到着して鳳凰観光も終わりました。旅で知り合った人たちは「恋人を連れてまた旅行に来たい」、「今度は家族を連れて遊びに来るんだ」と口々に言っていました。一度訪れると、また誰かと来たくなるような魅力があるのは、鳳凰観光かもしれません。

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作者:( 「ふれあい中国」)

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