国際的観光勝地に位置づけられた桂林に期待を寄せる
2013年03月30日中国文化
2013年3月26日午前10時から11時にかけて、北京の国務院の新聞弁公室で「桂林国際旅遊勝地建設」に関する発表会を開きました。発表会に集まった国内外の主要メディアを前に、桂林を世界的観光地に建設する「発展綱要」は一時間ほどで全世界に詳しく発布しました。いうまでもなく、この重大決定は桂林市の発展にとっておそらく有史以来の朗報であり、画期的な意義を持つと思います。筆者が一人の桂林市民としても無上の喜びと自慢を感じると言っていいです。
桂林はご承知のように中国における有名な観光地であるとして、麗しい山水や独特な自然景観、豊富な歴史的文化財などに恵まれています。特に中国で一番水質のきれいな川とされる離江周辺の景色が中国の対外宣伝のカードのような存在として、昔からよく知られています。ところが40年間にわたる桂林旅行が単一の観光型重視だけにとどまっており、時代に立ち遅れた節があると指摘されます。観光運営はマンネリ化された所も多くなり、新しい時代に応える観光関連事業のレベルアップをしなければならなくなりましたが、いろいろな要因で発展を束縛するネックが出ました。さらなる発展につながる突破口が迫られました。このような時だけに中央政府が決めてくれた桂林旅行に関する「発展綱要」は紛れもなくこの上もない朗報です。これが桂林市の発展にとって千載一遇のチャンスでもあり、チャレンジでもあるのです。もちろんこの朗報に鼓舞された桂林市民がどんなに喜ぶのでしょうか。
「発展綱要」によりますと、今年から2020年まで桂林を国際的な観光地に建設するとして従来の観光型一辺倒の都市から次第にレジャー型を始めとした多目的観光の町にシフトすると言います。この「発展綱要」の実施により桂林のさらなる発展を促すことができるのであろうと期待されます。桂林のこれまでの観光資源を頼りにして国際的観光地を目指し、四つの戦略的な位置づけが初めて明らかにされました。即ち、第一、世界的な一流レベルの観光地を造ること、第二、全国的な生態系重視の模範区域を造ること、第三、全国的な観光事業を摸索するための試験区域を造ること、第四、地域的文化型の旅行中心及び国際的交流を行うための重要な舞台を造ることなどが盛り込まれています。
完璧な政策には確実な実行力が伴わないと何にもなりません。あと約7年間の余裕がありますが、上記の目標を達成するために乗り越えなければならない問題や課題が山ほどあると予想されています。政策的な梃入れがあるものの、資金調達や土地開発、人材育成などの困難がたちはだかっていると思われます。これらの問題や課題を解決するために桂林の官民が一丸となって確実に努力を続けていく必要があります。これから国や政府が桂林のインフラ建設などに大量の資金を投じるに間違いないでしょうが、私たち市民一人ひとりの「国際的意識」を高め、レベルアップを図ることも要求されるでしょう。国際的な観光地づくりの視点から「ホスト」という気持ちや意識を培い、気持ちよく明るく世界各地からの人々を迎え入れる市民の優れた素質が求められるべきではないでしょうか。
とにかく桂林のこれからの大発展をもたらすとされる「発展綱要」は、実りがあるように心から念願して止みません。また桂林の明日が更に美しくなるには違いないとも確信しています。筆者が及ばずながら桂林のこれからの大発展に少しでもご尽力したい覚悟です。
国際的観光勝地建設に合わせて急ピッチで進めている桂林新市街地の工事現場に、トン族のシンボルとされる「鼓楼」の骨組みが遠くに立っています。
新市街地にビル群が次々に建てられており、桂林の大発展が見込まれそうです
山水画のように映る離江の風景に一役を買っているのがきれいな川の水であろう
少数民族の風情で有名な桂林の龍勝県にある龍脊棚田は観光地として人気が高いです。
棚田は季節により景色が異なることから年中観光客が訪れています
既に約1200年前の唐代に開発された南渓山公園は桂林の歴史を偲ばせる文化財も数多く残っています
2200年前の秦の始皇帝の命令により築かれた世界の最古とされる水道工事ーー「霊渠」、昔そのままの石畳みで出来た「小天秤」を足で偲ばせようとする観光客が多いです。
桂林の北部に位置する資源県は中国の有数の美しい「丹霞地形」で有名です
夜景に彩られた桃花江遊覧のナイトクルーズが桂林の夜の名物です
桂林の中心街にある正陽路はお正月の気分に飾られ、買物や散策の観光客に溢れています。ここが桂林の歩行者の天国と言われ、観光客に大人気です。
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作者:( 「ふれあい中国」)
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