梵宗寺
梵宗寺は赤峰市の翁牛特旗烏丹鎮から北西に4キロほど離れた所に位置しています。この地方における最も完璧に放存された古代建築群だと言われています。かつて翁牛特旗烏丹鎮におけるラマ教に関する事務を所管する総本山として機能されたことがありました。「北大廟」とも呼ばれる梵宗寺は清の乾隆8年(1743年)に建築を始めて20年近くの年月を費やして建てたものです。「梵宗寺」という名前は乾隆皇帝から授けられたものだったということです。寺院全体は漢族の建築様式に工夫されたチベットのラマ教の寺院です。寺院は山の斜面の勾配に従い、北から南にかけて配置されたものであり、順次に山門、本殿、東西にある副殿、関帝廟、仏経殿から構成されています。現在115軒の部屋が残され、建築面積が延べ5000平方メートルにも及びます。1985年、内モンゴル自治区の重要文物に指定されることになりました。
美しい景色や閑静な環境に恵まれた梵宗寺は地勢の勾配に沿う階段式の建築配置の上に、整然とした景観となっているから、垢抜けした雰囲気を醸し出しています。南の部分にある部屋が明るくて北の部分がこじんまりとしています。寺院の建物はどれでも石の礎石の上に築かれたものばかりです。上の構造はすべて青煉瓦と木造で組み合わせた様式です。そして屋根が一律にして灰色の瓦に覆われています。木造の梁にも彩りの竜や花などの模様が施され、壁にも数々の美しい壁画や彫刻が保存されています。
梵宗寺は例の文化大革命による破壊から免れることが出来なくてひどく壊されました。1987年から政府は資金を捻出して、大規模な修復に乗り出しました。現在、梵宗寺は長年にわたる努力でアカデミー寺院に成長することが出来ました。このために寺院は図書館や資料室、書類室、パソコン室などを設立しました。国内における仏教信者や関係学者の交流の場を設けることにつながりました。これは国内でも初めての寺院だと認められています。