赤峰地方のモンゴル族のタブー
人の家を訪れる場合、主人から室内に呼ばれないなら、勝手に中に入ってはいけません。室内に通された時に 絶対敷居を踏んだり、オンドルの縁を踏んだりしてはいけません。食事の時に箸を茶碗の真ん中に挿してはいけません。お客さんがいる間、子供を殴ったり地面を掃除したり大声で泣いたりしてはいけません。料理を出す皿の数は奇数ではいけません。客が帰る時、水を撒くのもだめです。友達同士で会う時、唾を吐いたりしてはいけません。人の家を訪問する時、主人の犬を殴ることがタブー視されます。また煙管で火鉢や鍋に叩き付けることも嫌われます。猛禽を捕えてはいけません。蛇を殺したり魚を食べたりしてはいけません。お正月の大晦日から5日までの期間中、縁起の良くない話、針仕事、花婿さんが家内の実家に行くことなども禁じられます。お正月の一日に掃除したり家畜を潰したり器を壊してはいけません。自分の干支の年になった大晦日の夜、空の星を見たり絶日(立春、立夏、立秋、立冬の前日を絶日という)に出かけたりしてはいけません。
結婚のタブー:男性が自分より一つ年上の女性と結婚することが禁じられ、酉年の人と申年の人との結婚、辰年と寅年の人同士の結婚がタブー視されます。既婚女性が旧暦の一月15日、25日、二月2日、三月三日、六月6日、七月7日に、実家に戻り住むことが嫌われます。花婿が家内の実家に行ったとき、家内と同じベッドに泊まるのもだめです。
赤ちゃん生まれのタブー:知らない人が勝手にお産の部屋に入ってはいけません。昔のモンゴル族の習慣によると男の赤ちゃんが生まれた場合、弓を飾るのに対して女の子が生まれた時に、赤いシルクのマフラーを飾ると伝えています。妊婦が赤ちゃんを産む時、天狗の方向に向くことが禁止され、すなわち、春は東側、夏は南側、秋は西側、冬は北側に向くことがタブーされます。産婦が一か月のうち、生塩(加工されていない塩)を食べてはいけません。生後一か月になった赤ちゃんに 「長生きの面(ヌードル)」を食べさせますが、肉を入れてはいけないということです。赤ちゃんへのお祝いとして帽子を買ってやることが嫌われます。お正月の期間中、赤ちゃんの理髪をするのもよくないです。赤ちゃんの服に4あるいは6のボタンを作ることが嫌われます。
葬儀のタブー:出棺する時、棺を担ぐ人は「重い」といったような話をするのはよくないです。死んだ人の喪に服するに当たり、派手な服を着るのは禁止されます。モンゴル自治区の北部では、出棺する時、女性が墓地に行くことがよくないとするところがあります。。家族の亡くなった家庭は3年間お正月のための春聯を張ることは禁止されます。別の場所で客死した人の遺体は生前の村や庭に運ばれないこと、お墓でオシッコは絶対禁止されます。非業で亡くなった人の墓は先祖と一緒にしてはいけないというタブーがあります。