鎮山布依族生態博物館

  鎮山布依族生態博物館は貴陽市の花渓区に位置し、市街区の南西へ21キロ離れた所にあります。三方が川に囲まれ、自然環境の美しい村で、お客様に与えるイメージは田園の詩のようなものです。


   村に入ると、古い岩の中に身を置き、まるで時間が中世に逆に流れるような錯覚になります。目に入るものは全て石で、城門と城壁は大きな丸石で積み上げたもの、屋根の周囲の塀と部屋の壁も石板で築かれています。細かく見てみると、屋根は黒瓦の代わりに不定形の薄い石板が使われています。足もとは石板の道で、前に石の階段があります。そればかりでなく、テーブル、腰掛け、水がめ、食糧を蓄えるかめ、飼い薬桶などの生活道具は全て石で作った物です。石の重さと固さを考え、地元の人々が石を活用しいろいろな物を作り出したイノベーションと努力に、思わず感心させられます。


   この奇跡を作り上げたのは世世代代こちらに住む布依族、ミャオ族の村の人たちです。このような石の砦は貴州省には沢山あります。なぜ石造りなのかといったら、カルスト大地から育まれた石は丁度板のような堆石岩が多く、石板や小石などの建築用材料に自然と形成した。また、大きな木が少ない地域では人々は大自然からもらった石を利用し物を作り、石なので火事になる心配もないからだそうです。