黄山の文化

   黄山は中国十大風景名勝区の一つで、世界自然遺産、文化遺産、世界ジオパークと称される世界級のトップ景勝地です。秦の時代以前、黄山は「三天子都」と呼ばれ、黄山の三峰は天帝が住んでいたと伝えられていました。道教の聖地で、遺跡も多く、軒轅黄帝はここから仙界に入ったと伝えられています。また「三山五岳」である三山の一つで、「天下一奇山」とも呼ばれます。明の時代の旅行家、地理学家である徐霞客が黄山を遊覧し、「黄山に登ったら、天下の山は観なくてもよい」と称賛していました。その後「五岳より帰りて山を見ず、黄山より帰りて岳を見ない」という名言が残っています。「奇松、怪石、雲海、温泉」の4つが有名で、その二湖、三滝、十六泉、二十四渓が異彩を放ちます。四季の風景も異なり、それぞれ特色があります。  


   黄山は美しい山であると同時に、芸術の宝庫でもあります。古から人々は黄山を遊覧し、建設し、詩を詠じ、豊富な文化遺産を残しました。黄山の名は軒轅黄帝に由来し、軒轅黄帝がなければ黄山という名前もありません。古書に記載された文章によると、中華民族の始祖軒轅黄帝が中原統一の大業を完成し、中華文明を開拓した後、ここで薬を採り、丹薬を練り、泉を浴び、仙人になったと伝えられています。唐明皇帝李隆基がこの説を信じ、天宝6年(747年)に詔を下ろし、「黄山」と改名しました。「黄山」は「黄帝の山」のことであり、中華民族の根であり、民族の魂のところであり、最も原始的な精神力である黄帝文化を生み出していました。