大明湖
大明湖は済南市の中心、旧市区の北に位置する。趵突泉、千仏山と合わせて済南三大名勝といわれる。かつては「蓮子湖」や「西湖」という名だったが、金代に「大明湖」と呼ばれるようになった。明代に修築され、今日の大明湖の姿となった。
泉の数は百以上、その中でも名泉は七十二ある。大明湖はたくさんの泉が合流してできた天然の泉で、水は清冽で魚が泳いでいる。公園の面積は86ヘクタールで、そのうち湖は46ヘクタールある。湖に沿って垂れ柳が囲み、湖には紅白の蓮が咲いている。公園の景色はとても美しく心地よい。
大明湖園内には一閣(北極閣波)、二園(遐園、秋柳園)、四祠(稼軒祠、鉄公祠、南豊祠、匯泉祠)、十亭(玉涵亭、鴛鴦亭、小滄浪亭、八角亭、九曲亭、望湖亭、浩然亭、湖心亭、歴下亭、月下亭)がある。その中でも歴下亭と鉄公祠は市の保護文化遺産となっている。
大明湖は北魏の郦道元の『水経注』に記載されているのが最古とされる。公園内の石碑は多く、「海右此亭古、済南名土多」という杜甫の詩の刻字も見られる。これは、745年(天宝四年)に唐代の詩人杜甫と書道家の李邕が歴下亭で酒宴を開いた際に作った詩で、歴下亭の名を天下に広めた。