エイティガール民俗文化観光区

エイティガール民俗文化観光区は新疆ウイグル族自治区カシュガル市から北西に16km離れた疏附県欄杆郷沙依4村に位置しています。この観光スポットはエイティガールモスク及び周辺にある古い市街地をベースにして進められた観光資源を中心に構成されています。具体的にはエイティガール貴金属などのアクセサリー売り場、民俗お土産売り場、エイティガールモスク礼拝堂区域、エイティガールモスク広場、観光塔、民俗博物館を中心に構成されています。

その中でもアクセサリー売り場は現在のカシュガル市においてサイズの大きい金などの貴金属やアクセサリーを売買する市場で、ここでは新疆ウイグル族自治区だけではなく中国全土から集まった商人が売り出す金や銀各種アクセサリーが揃っています。また、民俗お土産売り場に行くと歴史的な文物や地元色の強い工芸品を見ることができます。ここには目を見張るほどの品物が並べられており、毎日商売人や観光客で賑わっています。さらにその場でこれら工芸品の製作に参加したり、手伝ったりと現地ならではの体験を味わうことができます。

エイティガール民俗博物館は1500㎡の敷地面積に多くの実物品や写真が展示されており、ウイグル族、タジク族についての冠婚葬祭、普段の生活や労働、民間芸術品、伝統的住宅の特質などを多数の分野に分かれています。この他にもヤクの標本、焼き物、千年ポプラ、民俗舞踊の写真、古銭、化石、銅器、民族風のかんざし等、その数は合わせて1万点以上にも上ります。その中で、もっとも長い歴史を持つものは約2000年前の東漢時代まで遡ると言われています。このように、この博物館を通してカシュガル市、引いては新疆ウイグル族自治区全体の歴史が垣間見ることが可能です。また、新疆地域の各民族と中原地域の漢民族が古くから交流を行ってきた貴重な資料としても高い価値があると評価されています。

エイティガールモスクは新疆ウイグル族自治区、さらには中国全土でも最も規模の大きなモスクで、モスク前の広場はイスラム信者たちがイベントや活動を行う場所として利用されています。この広場にはイスラム教の礼拝日になると周りの村などから集まってくる人々で埋め尽くされます。その壮観な情景は宗教を超えた人々の強い思いを感じさせます。このイスラム教を巡る盛大な行事を見ることが現在のカシュガル市における定番のポイントとなっていると言えます。また、この民俗観光地辺りに住んでいる少数民族はカシュガル全体の90%を占めているので、民族性の強い文化や風俗を目にすることができます。そして観光塔に登ると周辺の風景が一望することができ、カシュガルの古い市街地の古い住宅の佇まいを確認することができます。