ホルゴス税関

ホルゴス税関は新疆ウイグル族自治区の伊犁カザフ自治州霍城県にあり、カザフスタンと国境にホルゴス河が流れていることから、ホルゴス門戸と呼ばれ中国の対外貿易の歩みを見つめ続けてきました。ホルゴス税関は1983年11月16日に国務院の許可を得てカザフスタンと第三国に開放されましたが、現在ではカザフスタンだけに開放されています。ホルゴス税関は伊寧市から90km、ウルムチから670km、それぞれ離れており、中国国土の西の終着点であると同時に、中国とカザフスタン両国のもっとも重要な陸路貿易ルートでもあります。

このホルゴス税関は国際貿易ルートとして多くのメリットを持っています。まず、京伊霍(北京-伊寧-霍城)の鉄道が通っており、連霍(連雲港-霍城)高速道路や中央アジアガス供給ラインもつながっています。また、運輸費用が嵩まず、物資の集積や中継に役に立っています。そのほかにもホルゴス税関は豊かな「塞外の江南」と呼ばれた伊犁に隣接しているので、農業、鉱物、観光などの資源が数多くあり、食糧、果物、漢方薬、石油、石炭等の品物をホルゴス税関を通じて中央アジア各国に容易に出荷することができます。

ホルゴス税関は陸路の貿易ルートとして隋や唐の時代から新疆北路の古代シルクロードにつながる重要な関所でした。その後、地理的にも歴史的にも優れた条件に恵まれたことから、中国と旧ソ連との国境貿易を展開する最大の税関に成長しました。1983年からは国際情勢が緩和され、中国も対外的に開放政策を実施することになり、20年以上わたる無貿易の歴史に終止符を打ち、かつての賑やかさを復活させました。特に近年、中国とカザフスタン両国間の貿易の増加に伴い、ホルゴス税関を通関する物資や人員などが年々増加傾向にあります。

ホルゴス税関は新疆ウイグル族自治区にある3つの対外ルートの中でも最も規模の大きく、設備や関連機構の完備された税関の一つとしてよく知られており、内部には管理委員会と検査、検疫機構などが常設されています。具体的には敷地面積29.8万㎡に関連検査庁、オフィスビル、銀行、郵便局などが設備されており、それから12.2万㎡の広さを誇る倉庫が整備されています。さらに、100万㎡の広さを誇る両国民によるフリーマーケットや45の常設機関、2500も数える各種の会社の事務所などが設けられています。

ホルゴス税関は市街地を目指して企画された面積が12.5?もあり、既に完成した面積4.58?にいたります。町作りとして過去の単一的な国境貿易から、ビジネス貿易、買い物、観光、商品加工及び商品中継など、陸路における中継貿易のの役目を果たす町へと変化しています。そのために町全体として貿易、加工、保管、旅行を一本化させるインフラ整備が整うように進められています。そして、新疆ウイグル族自治区から中央アジアやヨーロッパに向けての対外貿易、伊犁改革開放を掲げる試験区域及び模範区域として位置づけされています。

ホルゴス税関は中国とカザフスタンなどの中央アジア諸国と地域的経済協力、文化交流を行うインターナショナルな舞台であり、橋頭堡でもあります。

ホルゴス税関における観光スポットは中国とカザフスタン国境に立つランドマークの石碑であり、上部には「中国」という文字と国のマークが鮮やかに刻まれています。中華人民共和国の税関はこの石碑から50m離れており、石碑の向こうにカザフスタンの税関があります。