ヤムドク湖(羊卓雍錯)

ヤムドク・ユムツォ(羊卓雍湖)は「羊湖」と略称され、チベット語では「碧玉湖」という意味を指しています。チベット山南地区浪卡子県と貢嘎県の間に位置し、ナムツォ(納木錯)、マナサロヴァルツォ(瑪旁雍錯)と共にチベット三大聖湖とされています。湖の水面標高は4441m、東西に130㎞、南北に70㎞、総面積は638㎞²、平均深さは20~40mで、ヒマラヤ山北麓での最大の内陸湖とされています。水面には青い空を映し出し、雪山、氷河、島、牧場、温泉など一体化し雄大な景観を作り出しています。
ヤムドク・ユムツォは低濃度の塩湖に属し、チベット最大の人工養殖漁場があります。また毎年11月中旬から氷結期に入り、氷の厚さは最大で0.5mも至ります。ここは、チベット最大の水鳥生息地でもあり、冬になると鳥の群れがこの地に降り立ちます。湖の西には寧金抗沙峰など三大雪山があり、寧金抗沙峰は標高7206mで、チベット四大聖山の一つに数えられています。さらに、世界で最も標高が高い揚水蓄電所・羊湖発電所もこの地に位置しています。