ラムラツォ(拉姆拉措)
ラムラツォ(拉姆拉措)はチベット語では「聖母湖」という意味があり、高山淡水湖として海抜5100mの山南地区加査県内に位置し、総面積は約1㎞²です。湖は頭蓋骨のような形をして、一面が合わせ鏡のように群山に囲まれて、麗しい風景が広がっています。湖面の結氷は約7か月も続き、夏に解氷すると、時に風は止み波も静かだったり、時に波が立ち厚い雪雲が現れたり、時に湖と風が呼応してが音を立てたりと、その時々で様々な表情を持っています。
ラムラツォはチベット仏教の転生制度において特殊な地位を持っており、昔から大勢の信徒に敬仰されています。毎年、ダライ・ラマ、パンチェン・ラマなど転生ラマの転生霊童を探し出す前に、必ずラムラツォにて湖を覗きながら予言を探ります。毎年チベット暦の4~6月(西暦5~7月)に、多くの善男善女がこの地へ移動し聖地を巡礼していきます。皆が同じ湖を眺めても、人それぞれ異なる風景を見えてくると言われています。