カエンズ民俗園

  カエンズ民俗園は新疆ウイグル族自治区のトルファン市から3キロ離れた亜尓郷新城西門村にあります。2000年7月に中外合作による方式で運営しています。敷地面積が延べ14680平方メートルに及ぶ民俗園はカエンズ見学コース、カエンズ博物館、民俗街、民居賓館、葡萄園から構成されており、悠久たる歴史を持つカエンズ文化と地元の独特な民族風味に満ち溢れる民居や宿泊施設、庭園などを見事にミックスする観光施設です。ここは最も中国における民族文化の息吹きに溢れた観光や見学、買物、レジャーなどを目的にする総合的な施設だと言っても過言ではないです。2011年8月23日正式に国の4A 級の観光地に指定されています。


   ここでは新疆ウイグル族自治区で育まれたユニークな民俗文化を親しむよりも、400年にわたる素晴らしいカエンズ文化の全容を解明することができます。また園内では、本場の民族風味の料理を食べることができるほか、ウイグル族の人々の情熱を込めた舞踊のショーを見学することもできます。


   まず、カエンズ博物館に入ると、最近距離でカエンズと言われる水利施設の構造や実用性を解明することが出来ており、正しく「人間の奇跡」と呼ばれた所以が分かるわけです。カエンズの歴史が長くて早くも漢代からやはり同じ乾燥問題に悩まされた関中地方(現在の陝西省の渭河流域)で始まり、後に西域に伝えられたのだとされています。新疆地区に伝わったカエンズの技術が各民族の絶えぬ改善や改良により、トルファン現地の生態と農業の実態にマッチするようになりました。現存するトルファン周辺のカエンズは、ほとんど清代に造られたものであると考えられています。新しいダムやクリークなどが整っている現在でもカエンズは昔ままの使命を果たしていると言えます。


   カエンズ民俗園のホテルが2000年10月に開業され、敷地面積がただ1500平方メートルになっているこじんまりとしていますが、建物全体がすべてユニークな民族様式で構築されたので、注目を集めています。ここからトルファン市駅まで34キロ離れており、交通の便もよいことから利用者も多いです。


   民俗街はトルファン辺りに住んでいる少数民族の人たちが長い歴史の流れにおいて作り出した独特な文化を再現する場所です。トルファン現地の文化や習俗を知る窓口のような存在です。ここでは彼らが普段の生活に使われている物も展示されたり、ただ民俗行事の場でしか見られない「取って置き」の「宝物」も見せたりしてどれもこれも初めて見た物のようであり、いくらでも見飽きません。ここに来ると何となくエキゾチックな雰囲気が感じられ、面白いです。


   葡萄園は民俗園を散策するには欠かせない「緑のトンネル」とも呼ばれております。いくら暑い夏からと言ってここに来れば、涼しくて気持ちがいいです。そして葡萄の収穫シーズンに重なる時に、あなたが取り立ての美味しい葡萄がみずから摘み取って賞味することができます。現地で加工した干し葡萄などは人気の高いカエンズのお土産としてお勧めしたいものです。