瞿塘峡

  瞿塘峡は『き峡』ともいい、「三峡下り」の入り口-最初の峡谷であり、三峡の中で最も上流に位置しておる。全長8kmは三峡の中で最も短く、最も狭く、最も雄大で壮観な渓谷である。  絶壁にはさまれた川は幅が100m程しかなく、まるで細長い廊下を通り抜けているようである。秋には紅葉に覆われる南岸の白塩山、冬には白雪を頂く北岸の赤甲山がこの峡谷を挟み向かい合うことになり、格別な趣がある。峡内には粉壁の石刻、孟良梯、風箱峡の懸棺葬棺、古代の桟道などの名勝旧跡が散在している。