ホータン観光

ホータンは古くから美しい工芸品で知られる街です。崑崙山から流れる白玉河と黒玉河に挟まれ、紀元前から1004年まで于テン国が存続し、シルクロード南路のオアシスとして栄えました。玄奘も「于テンの民は絹と絨毯を織ることに優れる」と言うふうに記しています。ホータンは総面積が248945.29平方キロメートルで、総人口が212.34万人(2012年)あります。

ホータンが白玉河と墨玉河とが崑崙山から流れ出て形成された大扇状地にあり、玉の採取にとって最適の場所にあることでした。したがって、中国の歴代王朝が使用した上質のホータンの玉は、すべてここで採取されたものであるとされたのも充分に頷けるように思われます。長い歴史の中で、ホータンの玉は特別な存在となり、中国は玉文化を主体とする時代に入りました。その後、玉はさらに儒家思想のなかで「徳」の意味付けがなされ、中国の伝統文化を育む重要なものとなっていきました。伝説のうえでは、崑崙山は中華民族の祖先である黄帝の住む場所で、そこには帝王や神仙が食する宝玉などがあるということです。こうした伝説の誕生と中国の基層文化などを考えるうえでも、崑崙山が古来玉の産出地であったことは無視できないものと思われます。ホータン玉は2008年北京五輪のメダルに使われる素材として、一気に注目を集めました。

代表的観光スポットに、ラワク寺廟遺跡(熱瓦克佛寺遺跡)、マリカワチ古城(馬利克瓦特古城)、賛木廟遺跡、昆仑湖公園などが挙げられます。