曼飛龍白塔

 曼飛龍白塔は雲南省景洪市モウ龍鎮曼飛龍寨の後ろ側の山頂にあります。景洪市西南から60キロほど離れています。

 主塔と八つの小さな塔からなった金剛座式の群塔です。遠くから見るとまるで筍が地面から空に伸びていくようで「筍の塔」とも呼ばれます。1988年国務院に国家重点文化財と認定されました。

 曼飛龍白塔の直径は8.6メータ、高さは16.29メータあります。主塔とその周りに立っている八つの小さな塔からなる母子塔群であり、皆は煉瓦で作ったものです。塔の台座は八角形の須彌座になり、周長が42.6メータあります。須彌座のアウトコースには仏様を祭る仏壇が八つ置かれており、上に生き生きと空を舞う鳳凰の泥人形は飾ってあります。玄関の左右に大きい龍の彫刻が一匹ずつ置かれておきます。塔の上に彩色絵や彫刻が施されてあります。八つの小さな塔がそれぞれ八角に立って主塔を囲んでいます。主塔の高さは16.3メータ、小さな塔の高さは9.1メータあり、皆はソリッド塔です。主塔と小さな塔の頂に「天笛」という銅製の風鈴を吊してあり、山風が吹いてきたら澄んだ音は響いてきます。

 仏壇の南側に向かう原生岩に人の足跡を残してあるように見え、お釈迦様の足跡と伝えられているので、ここで塔を建造したそうです。

 タイ族経典の記載によると、曼飛龍白塔は紀元前1204年に建てられたそうです。三人インド僧人によって設計され、勐龍頭人と高僧コ巴南批をはじめとした人たちによって建造されたそうです。シーサンパンナ地区で悠久たる歴史と雄大な規模を誇る宗教建築です。南伝上部仏教を信仰する人々ひいてはミャンマー、ラウス、タイの小乗仏教信徒たちに大きい影響を与えています。毎年、数多くの信徒たちは千里を遠しとせずに参拝に参り、お仏様に恭しく前もって用意したプレゼントを祭って崇拝と尊敬の意を表します。

 格別な風格を持つ曼飛龍白塔はタイ族建築技術を輝かせています。同時にミャンマー仏塔の特色をも取り入れられたので、国内外の建築技術と文化の交流したことも表現しています。

 景洪―勐龍ロードは曼飛龍白塔から曼飛村まで通じます。道沿いに並んでいる高床式のタイ族民居、遥かに連なる野原、広がっているゴム林???美しい田園風景が一望におさめることができます。色とりどりの花に囲まれているベランダに立っている村人は観光客に挨拶することがよく見えます。この光景は忘れられないほど深い印象を残すのでしょう。