仿膳飯荘
倣膳飯庄は80年の歴史を持つ中国国内最初の宮廷料理レストランである。1925年、北海公園が開園された際にもと宮廷の料理係であった趙仁齋と息子?趙炳南が孫紹然、王玉山、趙承寿等の宮廷料理人を招き北海公園の北岸に開設した茶館「倣膳茶社」が始まりで、1955年に私営から国営に、1956年に名前を「倣膳飯庄」に改め、1959年に北岸から瓊華島、漪瀾堂、道寧斎など乾隆年間に建てられた建築群に移転した。すべての宮廷の調理法を用いて忠実に再現された宮廷料理を提供している。主なものとして、宮廷デザートや宴会料理、有名な「満漢全席」など手の込んだ料理の数々は中国国内に留まらず国外からも多くの人気を集め、国内外様々な方面の著名人がこの店を訪れている。
倣膳飯庄は3つの庭園から構成されていて、大小含め15部屋500席が用意されている。店内は龍をイメージした装飾が多く、大型の宮廷照明や円卓テーブル、椅子、食器に至るまでその空間はシンプル且つ優雅で宮廷料理の特徴の豊富さを感じさせる。また、約800種類のメニューがあり、その中でも鳳尾魚翅(フカヒレの姿煮)、金蟾玉鮑(カエルとアワビの蒸し物)、油攅大蝦(海老の炒め物)、溜鶏脯(鶏肉の炒め物)などが特色ある料理となっている。点心は碗豆黄、芸豆巻、小窩頭、肉末焼餅などが有名。そして最も有名なのは「満漢全席」。海の幸や山の幸などの豪勢な材料と満人の「焼烤」と漢人の「燉燜煮炸」などの技術を用いて作られた料理は満漢の中国南北の味の真髄といえる。完全な「満漢全席」は4~6回分の食事でやっと食べ終わるものだが、「満漢全席精選」は一食で全席の醍醐味を味わうことができる。
この数十年間、宮廷料理の更なる開発と発展のために伝統食材の質の確保と手工技術と味の保持を絶えず行っている。