京劇
京劇は平劇とも言い、中国五大戯曲の一つとして、節回しに主に「西皮」、「二黄」が挙げられ、胡弓、銅鑼などの伴奏楽器がよく利用されます。二百年あまりの歴史を持ち、華麗なる衣装、綺麗な節回し、多様な臉譜で印象深い戯曲そのものです。
清の時代の1790年に、元々南の方で活躍していた「 四大徽班(当時の北京の4つの座)」は北京に戻り、湖北の漢調と協力し、昆曲、秦腔の影響も受け、とうとう京劇の誕生となりました。京劇は誕生してから清の時代の宮廷で早い発展を遂げ、民国時代まで空前の人気ブームを起こしていました。
中国の国粋として、京劇は世界へと歩んでいき、中国伝統芸術文化の重要な架け橋になっています。2010年11月16日に、「人類非物質文化遺産代表作名録」に入りました。
京劇の役は「生」、「旦」、「凈」、「醜」という4つの種類に分けており、「生」とはまともな男性の役で、「旦」とはまともな女性の役です。「凈」とは「花脸」とも言い、性格、見た目では少し変わった人物の役に対して、「醜」とはコメディの役で、鼻筋に一部分を白く塗るのが特徴です。
また、京劇の臉譜(京劇における隈取)について、赤臉譜は良い意味を持ち、忠実で勇敢な代表です。黒、青、緑臉譜は良いか悪いか特になく、黒は勇猛果敢を表し、青、緑は英雄です。黄色、白臉譜は悪い意味を持ち、凶悪を表し、金、銀臉譜は神秘の意味で、神や妖怪の役を担当します。