依拉草原

   依拉草原はシャングリラ県の北西から6キロ離れています。総面積は13平方キロあります。迪慶シャングリラで最も大きく、美しい草原と称されています。依拉とはチベット語で「豹山」と言います。伝説によりますと、依拉草原の北側にある豹山は神山だということからこういう名前を付けられたそうです。


   7月の依拉草原はグリーン海の如く、数えきれないほど色とりどりの野の花が上に浮かんでいるように見え,麗しいナパ海、古い依拉村と一体になり、絵のような美しい風景を見せています。


   ナパ海保護区の面積は3125平方キロ、海抜が3266m、湖沼の水域面積が660平方キロあります。保護区の地形は緩やか、三面が山に囲まれています。冬と春は山の上は雪が積んでいます。那曲河、?子河など十数本の川が曲がりくねって草原を流れてナパ海に注ぎます。湖の北西側にある辛苦雅拉雪女山の麓に天然のドリーネが九つあり、洪水が洞窟を通り、尼西湯満河から流れ出て金沙江に注ぎます。雨季になると、湖面が上昇します。乾期になると湖面が縮小し、大部分の地域は沼澤と草地となります。


   ナパ海自然保護区の気候が湿潤で牧草の成長は同地区のより早く、毎年の5月ほかの草原の牧草の新芽が出る時にナパ海はもう青々としています。6月から、様々な野の花は争って咲き、緑の草原を彩って美しい絨毯の如くです。


   牧草は海の波のように起伏しており、群れになった牛羊はまるで緑の海の中にちらちらと隠れているように見えます。四面にある石か雪山、葉か雪山、辛苦雅拉雪山が聳え立っています。白い雪山、広く果てしない草原、群れをなした牛羊…中国大西南の塞北風光を見せています。ナパ海自然保護区は国家一級保護動物オグロヅルの理想的な繁殖地です。毎年の9月から3月にかけての半年くらいオグロヅルはここで生息しています。チベット族の人々は鳥類を愛しています。昔からオグロヅルを大切に保護しています。オグロヅルも人間と親しんでおり、よく村のコッテージやテントのそばで泊まります。


   ナパ海とは「森林の裏側にある湖」を意味しています。湖の北西にある山の上に中甸の古刹である流通欽寺の遺跡です。史料によりますと、当寺は明代の末期に建てられ、清代初期の教派間の争いのせいに損壊されたそうです。一体の高さ10余メータに達する強巴仏像がかつて中に置かれたそうです。古刹の遺跡に上がると、ナパ海と草原の美しい景色が目におさめられています