龍勝黄洛瑶寨
龍勝黄洛瑶(ヤオ)寨は龍勝県にある龍脊観光地に属す13村(寨とも呼ばれる)の中で、唯一の瑶(ヤオ)族の村です。桂林から約100キロ離れています。村全体は紅瑶「べに ヤオ」族の人たちが居住し、合わせて60世帯があります。龍脊棚田を観光してからシャトルバスに乗り換えて、15分ほど行くと、目の前に綺麗な川を境目に分かれた二つの集落が広がっています。この地が世界でもよく知られる天下第一長髪村である龍勝黄洛瑶寨です。川の上に架かる二本の吊り橋が二つの集落を一つに結んでいます。
黄色い二スに塗り替えられた板張りの建物がこの集落のイメージで、一般的に三階建ての建物に構築されていますが、一階が家畜小屋として機能し、二階がリビングルームや客室、その上の部屋が寝室になっています。板張りの木材は地元で調達した杉の木で、臍(ほぞ)と臍穴を組み合わせた釘を一本も使わない建築様式で、全て高床式で仕上げられています。近年来、観光開発に伴い、一部の民家が観光客を受け入れる民宿とレストランに改装されました。
村に入ると、道端に「天下第一長髪村」という文字の刻まれた石が立っています。この村では、実に髪の毛が1m以上伸びている女性がなんと60人もいて、最も長い髪で1.9mもあると伝えられています。世界のギネスブックに「集団的髪の毛の長い村」という称号で登録されています。彼女たちは、常に自分の髪の毛に対する愛着を強く持ち、長い時間をかけ、伝統的な研ぎ汁を使って髪の毛を丁寧に洗い、その後も大事に手入れをし、最後に頭の上に上手に巻き付けるしきたりがすっかり定着しています。このこだわりの長い黒い髪の毛は赤色のヤオ族の服装と相成り強いコントラストを生み出しています。
黄洛ヤオ族の村の人々の多くが歌や踊りが堪能で、性格も明るいので、遠くから来てくれた観光客に友好的な気持ちで接することで周囲からも好まれています。場合によっては、一列に並び、歓迎の歌を歌いながら、地酒を注いだ杯を手にして、観光客を招待するセレモニーが行われています。
このほかに、希望すれば(有料)ヤオ族の女性たちがとっておきの髪の毛の化粧ショーと竹竿踊り、傘踊りなどを公開してもらえます。