世記氷川大溶洞
世記氷川大溶洞は桂林市から53km、興安県から4㎞離れた所にあり、約1.5㎞の観光遊覧コースが整備された鍾乳洞です。今まで桂林で開発された鍾乳洞の中でも、特別な趣向が凝らされており、大桂林の観光圏内で大の人気を誇ります。遊覧コースは陸路と水路の二つに分かれており、コース内にはライトアップされ色鮮やかな景色が続き、幻想的なムードを作り出しています。そして、撮影ポイントとされる景観が30か所ほどあり、順に氷河世界、氷山の雪蓮花、西施の寝室、化粧の美女、九天の銀河、高山流水、千年の銀杏、霊験を表す布袋、海底の竜宮、生命の源、吉祥の明珠などが挙げられます。特に霊験を表す布袋、海底の竜宮、生命の源、吉祥の明珠の四つのポイントは、世記氷川大溶洞を代表する宝物と言われ、観光客を驚嘆させています。
専門家の話によると、第四氷河期以前の地球は気候が暖かく雨も多いので、鍾乳洞の壁から絶え間なく雨水が滴り、洞内の鍾乳石や石筍が次第に成長していきました。しかし、今までおよそ300万年前に太陽からの放射線と地球自転の影響を受け、地球が寒冷化?乾燥し第四氷河期を迎えました。そのため、洞内の鍾乳石の成長はほぼ止まってしまいましたが、180万年前に第四氷河期が終わったあとの地球は、気候が再び暖かくなり、雨も多くなりました。それにより、洞内の水が再び流れるようになり、鍾乳石の成長が復活したのです。このように、二つの時期に成長した鍾乳石には2cmほどのはっきりした境界線が現れています。
世記氷川大溶洞は第四氷河期の変化を証明する遺跡や痕跡は、この地区の地質学の歴史と変遷を記録していることから「ミニ地質公園」と呼ばれています。この地は、桂林カルスト地形の中で典型的な存在であり科学研究と観光の二方面で高い価値を認められています。