穿山公園

穿山公園は桂林市の南郊、小東江の東岸、市中心から約3.5kmに位置し、総面積は53.8万㎡あります。5つの峰が繋がり、西東側が頭、南北側が両翼、中間峰が背中、西側峰の月岩が目に見え、川の西岸に位置する亀山と戦っている鶏のように見えることから「斗鶏山」と称されています。またこの峰々が筆掛けの形をしてことから「筆掛け山」とも呼ばれています。西峰の麓には洞窟があり、上下の2層に分かれ、下層の洞窟は高さ9m、幅13.3m、長さ31mで南方に通り抜けることができ、空にある皓月のようであることから宋の時代から「月岩」と呼ばれています。月岩の面積は412㎡、底部は小東江より39m高くなっています。宗広西経略安撫使胡が1222年(嘉定15年)に南口の壁に二文字「月岩」を彫刻しました。また、北口の壁には「空明山」と刻まれており、月岩は「空明洞」とも呼ばれています。月岩の上層には北に続く洞窟があり、高さ6m、幅8m、長さ16m、面積は128㎡あります。
穿山石は穿山の山腹にある溶岩洞窟で全長1531m、平均幅3~5m、幅が最も広い所で30m、最も高い所で30m、総面積は0.96ヘクタールです。また、この石は3.4万年前に形成されたもので、1977年に発見され、開発されてきました。洞窟の中には奇妙な形状の鐘乳石、石竹、石柱、石カーテン、石盾など25のスポットがあり、穿山鍾乳洞の特色を形成し、鑑賞のみならず科学的研究価値も高く、「世界でも珍しい水晶宝穴」と称されています。洞窟内部の天鵝湾景区では長さ10~30㎝の鵝管石(鍾乳石の先端部分が管状の滴乳石)が数多くあり、最も長いもので1mを超えます。鵝管石は炭酸カルシウムを多く含んだ地下水が岩石の隙間から滲みでてきて、洞窟の天井に溜まっていきます。この水滴は濃度が高く隙間が小さいため、落ちない水滴は蒸発し、二酸化炭素から炭酸カルシウムが再び形成されます。このような循環を繰り返して、長さの異なる水晶のように透き通った鵝管石が誕生しました。他にも一線天景区では「氷山雪蓮」、「深谷幽蘭」と呼ばれる石枝があり、花弁や絨毛、新芽、松葉などに似た様々な形状をしています。
塔山は漓江の東岸、穿山の目の前に位置し、100万年前まで穿山と一体だったものが地殻運動によって2つに分かれた山の半分が塔山に当たります。塔山の高さは44m、面積は2.75ヘクタールあります。塔山の山頂には明の時代に建造された塔があり、高さ13.3m、 7層6角型で、北側には仏像が彫られ、「寿佛塔」と呼ばれています。塔山を遠くから見ると屏風のように見え、また河を進む艦船のようにも見えることから「軍艦山」とも呼ばれています。さらに、塔山と穿山が穏やかに流れる小東江の水面に映る美しい景観を「穿山塔影」と讃えられています。