タシルンポ寺(扎什倫布寺)
シガツェ市街区の西側に位置するタシルンポ寺は、1447年にゲルク派の開祖・ツォンカパの高弟であるゲンドゥン・トゥプ(ダライ・ラマ1世)によって創建された寺院で、ゲルク派六大寺院のひとつにも数えられる名刹です。4世のころから寺の座主は阿弥陀菩蕯の化身であるパンチェン・ラマの転生者が受け継ぐべきこととなり、タシルンポ寺の僧院長だったローサン・チョエキ・ギャルツェンがパンチェン・ラマとしての地位を得てからは、歴代のパンチェン・ラマの居所として繁栄し、宗教と政治活動の本拠地として最盛期には4700人もの僧侶を擁していました。
見どころとしては、パンチェン・ラマ4世の霊塔を安置した霊塔殿や1994年に建てられたパンチェン・ラマ10世の霊塔のほかにも、ダライ・ラマ1世の遺骨を納めた大殿や色彩鮮やかな仏教壁画などがあります。
また、タシルンポ寺の大弥勒殿には1914年にパンチェン・ラマ9世によって鋳造された高さ22.4mに及ぶ世界最大の坐仏銅像を祭ってあり、蓮座の高さ3.8mで、黄金279㎏、真珠300顆以上のほかに珊瑚、琥珀などの1400を超える宝石が用いられました。