个園
塩阜東路に位置する典型的な江南式庭園。清の嘉慶年間に造営され、全国四大庭園の一つとして名高い。
个園は当時の塩商人黄至筠の私邸として造園された。黄至筠は竹の持つ固・虚・直の性質が節操、高潔といった君子の徳に通じるものとして特に愛し、園内に多くの竹を植えるとともに、竹の形が「个」の字に似ていることから、自らの庭園を「个園」と名付けられた。
今日では当時植えられた数百種類の竹の多くは残っておらず、代わりに築山がこの庭園を代表するものとして全国に名が知られている。
園内の築山はそれぞれ異なる石を用いることで春夏秋冬の景色を再現しており、別名を「四季假山」と呼ばれる。石の使い方に優れ、それぞれに異なる色合い、感触の石を様々に積み重ねることで生気にあふれた春、江南の透き通るような夏、高い空に連なる山々が映える秋、純白の雪に覆われる冬を巧みに表しており、園内を一周することで江南の四季を体感することが出来る仕組みになっている。