陳氏書院(陳家祠)

  広州市の西側に位置する重要文化財に指定されている清朝の廟で、一般には陳家祠と呼ばれているが、地図や看板には中国民間工芸館と書かれることもある。
清の光諸16~20年(1890~1894)に当時の広州72県の陳姓の人々がお金を出しあって建立した族祠と書院。“陳”姓の氏族が祖先を祭るために創建したものであり、ここで陳氏一族子弟の教育も行った。
19の庁堂があり、面積は約8,000平方メートルある。前院、後院、西院と中庭を挟んで立ち並ぶ建物は、天井が高く、風通しがよい伝統的な広東式建築で、それぞれ廊下で結ばれている。ここは中国でもっとも保存状態の良い南方様式の建築物で、複雑に構成された独特の書院は現在では非常に貴重な存在。南方貴族の生活風景がしのばれる。見どころは建物の柱、屋根、窓、欄干などいたるところに施された装飾で、鮮やかな色彩の石刻、煉瓦彫刻、鉄鋳が鳥獣、古代の文様などさまざまな題材を表現している。 題材には「竹林の七賢」「水滸伝」「三国志」など日本人にも親しまれているものも多い。
現在、広東民間工芸博物館としても使用されて、陶器、玉器、端渓硯、南方刺繍など、南方を代表する美術工芸品が数多く展示されている。

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