広州は東シナ海に面した華南最大の都市で、珠江デルタの北部に位置し、羊城とも呼ばれています。3世紀30年代から海上シルクロードの主な港として早い発展を得て、唐宋の時代に中国一スケールの大きい港となり、明清の時代に中国唯一の対外貿易太港になり、歴史上では中国海上シルクロードの最も大事な港です。「千年商都」と言われ、外国人が多いことを加え、「第三の世界首都」とも呼ばれています。
広州は総面積が7434平方キロメートルで、総人口が1667万人(2015年)います。海洋性亜熱帯モンスーン気候に属し、年平均気温が20~22℃で、年平均降水量が1720ミリです。夏から秋にかけては時折台風に見舞われますが、気候は温暖で年中緑が絶えることなく過ごしやすいです。
広州は2800年余りの歴史があり、すでに紀元前2世紀頃には海外貿易の拠点としての記録が残されています。唐代には海のシルクロードの起点として黄埔港が栄えました。こうした背景もあり、広東人は古くから海外で活躍するものが多く、華僑として知られています。
珠江の分岐点に開かれた人工島、沙面は、今世紀前半まで外国人の移住区でした。今もなお多くの洋館が残っており、異国情緒を感じさせます。中国製品が全て揃う北京路から、高級ブランド品のショップが多い環市東路まで、広州ならではの買い物もできます。古くから「食は広州に在り」と言われているように、広東料理を食べるのも旅行の楽しみのひとつです。
広州は桂林をはじめ、海南島、雲南など中国南部の有名観光地を結ぶ拠点として、重要な役割も担っています。主な見どころとしては広州タワー、西漢南越王墓博物館、陳氏書院、中山記念堂、長隆リゾートなどが挙げられます。