成都の美食

四川省一帯は盆地に囲まれているので夏は蒸し暑く、冬は霧が濃く、晴れの日が極端に少ないです。
このような高温多湿気候の風土を背景にして形成された料理は、味の特徴は香辛料を多用し酸味が利いているほか、『麻辣(マーラー)』と言われる辛い味つけがあります。
『麻』とは舌が痺れるような山椒の味、『辣』とは唐辛子の辛さを表しています。
また宴会料理の中には辛味の強い料理の箸休めとして甘い料理も存在します。
長江の上流に位置する豊かな四川盆地は古来より食材が豊富で、豚肉、牛肉、鶏肉、川魚、野菜、穀物などをたくさん持っています。
四川省は海に面していないので、乾燥食品や冷凍食品が多く使用されます。
代表的な料理は「麻婆豆腐」、「宮保鶏丁」、「回鍋肉」、「青椒肉絲」、「棒棒鶏」、「担担麺」などが挙げられます。

  • ホイコーロー(回鍋肉)

    ホイコーロー(回鍋肉)は四川民間の伝統的料理で、熬鍋の肉とも言います。歴史が悠久で、食べる人が多いことから、独特な風味を持つ四川の有名な料理になっています。四川では家でホイコーローをよく調理しています。四川に来た以上、四川のホイコーローを食べないわけにはいかないこと...

  • 鶏とナッツの炒め物(宮保鶏丁)

     鶏とナッツの炒め物(宮保鶏丁)は四川の伝統的有名な料理です。角切り鶏肉、唐辛子、落花生などを炒めてできた料理です。伝説によると、清代末期に宮保職の丁宝楨家のコックさんによって作られたので、「宮保鶏丁」と名付けられたそうです。丁宝楨は貴州平遠(今の編金)の人、清の咸豊の進士で、...

  • チンマーボー豆腐(陳麻婆豆腐)

     チンマーボー豆腐(陳麻婆豆腐)は中国政府によって名付けられた「中華老字号」の老舗名店の一つです。清同治の初年(1862年)に、成都の北郊外の万福橋で開業しました。元の名前は「陳興盛飲舗」で、メインコックは陳春富の妻です。陳氏が調理した豆腐は明るい赤の色で、牛肉は良い香りがし歯ざ...

  • 夫妻肺片

     「夫妻肺片」は成都では誰でも知っているほど有名な料理です。伝説によると、30年代頃に成都の小城の近く、夫の郭朝華と妻が牛タン、牛のレバー、牛の胃袋を調理して売っていたそうです。彼らの作った涼伴牛肺の味は独特で、人々に大変好まれていました。他の人が作った牛肺片と区別できるために...

  • 担々麺

     担々麺は成都の有名な軽食です。小麦粉で麺を作ってから火を通らせ、麺の上に炒めた挽肉を載せたら出来上がりです。麺は薄くて細く、あんかけは香りがよく、味は新鮮でちょっと辛さを持つことから、担々麺は四川で広く伝えられ、よく宴会の軽食として使われています。    担々麺...

  • 龍ワンタン(龍抄手)

     「抄手」は四川人のワンタンに対する特別な言い方です。「龍抄手」は成都市の有名な漢族おやつで、皮が薄く、中身が柔らかく、スープがとても新鮮で、大変人気があります。「抄手」は普通のワンタンと違い、きちんとした形を持っています。スープは辛いのだけではなく、唐辛子が入って...